この記事の要点
- マインドフルネスが睡眠の質に対して良い影響を与えるという報告があります。
- エビデンススコアは79で、信頼性は高いとされています。
- 更年期や閉経後の女性、または中等度の睡眠障害を持つ高齢者に関わります。
マインドフルネスとは、今この瞬間の体験に対して、評価を下さずに意識を向ける状態を指します。一般的には、精神的な健康やリラクゼーションの文脈で用いられる手法として扱われています。
マインドフルネスが睡眠の質に対して良い影響を与えるという研究報告があります。
一つ目の研究では、更年期や閉経後の女性を対象とした調査が行われました。この調査は(複数の研究結果を一つにまとめて、全体的な傾向を探る手法)と(あらかじめ決めたルールに従って論文を漏れなく集めて検討する方法)という形で行われています。1005名という多くの人が参加した大規模な調査において、睡眠の質の向上が示されました。つまり、多くの人のデータを統合して考えた結果として、肯定的な傾向が見られると言えます。
もう一つの研究では、高齢者を対象とした別の側面が探られています。こちらは(対象者をグループに分けて、特定の活動による違いを比べる研究方法)という手法を用いて行われました。中等度の睡眠障害を持つ49名の高齢者が参加しており、結果としてPSQI(睡眠の質を評価するための指標)において、何もしないグループよりも改善が報告されています。
今回のデータに基づくと、エビデンススコアは79で、信頼性は高いとされています。
この数字が高い理由は、複数の異なる研究手法から結果が得られているためだと考えられます。先ほど説明したメタ分析(複数の研究結果をまとめて全体を見る方法)によって多くの人の傾向が示され、さらに個別のランダム化比較試験(対象を分けて効果を比べる方法)でも同様の傾向が確認されています。これらが組み合わさることで、情報の確からしさが増しているといえるでしょう。
ただ、すべての研究において参加者が非常に多いわけではありません。例えば高齢者を対象とした研究は49名という小規模な調査であり、この結果だけで全員に当てはまると判断するのは難しい面もあります。研究の総計には2件の研究が用いられています。そのため、特定の年齢層や状況によって、結果が出る場合もあれば、合わない場合もあるかもしれません。
研究の中では、マインドフルネスをどのように取り入れるかについても触れられています。
高齢者を対象とした研究の事例では、週に2時間、6週間という期間で活動が行われました。このように、一定の時間を継続して行う形が検討されています。
ただし、これらはあくまで研究として報告されている内容です。人によって効果が出ない人もいますし、生活スタイルに合うかどうかも個人差があります。研究の結果は、特定の条件下での傾向を示すものであり、すべての状況において同様の結果が得られるとは限らないことを理解しておきましょう。
| 研究 | デザイン | 対象者数 | 期間 | 主な結果 |
|---|---|---|---|---|
| Menopause (New York, N.Y.)(2024・PMID:38669625) | メタ分析 | 1005名 | 不明 | 良い影響が報告された |
| JAMA internal medicine(2015・PMID:25686304) | ランダム化比較試験(RCT) | 49名 | 42日間 | 良い影響が報告された |
どんな人を対象にした研究?
研究の対象は合計1054名です。更年期および閉経後の女性(1005名)と、中等度の睡眠障害を持つ高齢者(49名)が含まれています。
これらの調査は、特定のライフステージにある方や、すでに睡眠に課題を抱えている方を対象としています。自分自身の状況が当てはまるかどうかを確認する際の材料になります。
注意点・限界
本件の根拠となっているのは、2件の研究報告です。
研究のデザインについては、メタ分析とランダム化比較試験(RCT)という異なる手法が用いられています。
また、高齢者を対象とした研究では参加者が49名となっています。そのため、この結果をすべての人にそのまま当てはめることには注意が必要です。
マインドフルネスは睡眠の質にどのような影響があるとされていますか?
マインドフルネスは睡眠の質に良い影響があるという研究が報告されています(信頼性は高いです)。
マインドフルネスの研究には、どのような人々が参加していますか?
更年期および閉経後の女性や、中等度の睡眠障害を持つ高齢者が含まれています。
マインドフルネスを継続する際の目安はありますか?
週に2時間、6週間という頻度で実施された研究報告があります。
マインドフルネスは睡眠の質に対して良い影響を与える可能性があることが示唆されています。エビデンススコアは79で、高い信頼性が報告されています。
今回の情報は研究件数が2件と限られているため、すべての場合に当てはまるわけではありません。自分の睡眠の状態を知るために、セルフチェック診断も試してみてくださいね。

